「将来のために資産運用を始めたい」と、様々な投資方法・投資対象を調べているあなたに伝えたいことがあります。
それは、「もし初心者が資産運用を行うのであれば、つみたてNISAがおすすめだ」ということです。
その理由は別記事で紹介していますので、気になる方はどうぞ→資産運用初心者に「つみたてNISA がお勧めな理由」3つ
個人的にはお勧めの「安定して資産を増やすことができる」つみたてNISAですが、投資である以上損をする可能性もあります。
ですので、「こういう行動は向いていない」ということを3つのストーリーで確認していきます。
結論:3つのことに気をつけないと、つみたてNISAでは損をする可能性が一気に上がる
つみたてNISAで資産運用(以下、つみたてNISAと省略)をしていれば、比較的低いリスクでリターンを得ることができます。
結論として、つみたてNISAで損をする可能性が高いのは、「つみたてNISAのメリットを活かす行動の逆をしてしまう」ことです。
それが3つあります。
- 短期的な運用をしてしまう
- 乗り換えをしてしまう
- 最後の脱出の仕方を間違えてしまう
それぞれどういうことかを確認していきましょう。
短期的な運用をしてしまう
つみたてNISAにおいては、「時間で稼ぐ、長期的な運用方法が大事だ」ということを伝えてきました。
短期的な運用をしてしまえば、つみたてNISAのメリットが台無しになるので、損をする可能性が高くなるのも当然です。
では、なぜ短期的な運用をしてしまうのでしょうか。
その原因は「毎日株価を見てしまう」ということにあります。
毎日株価を見てしまう
これは特につみたてNISA開始初期にやりがちなことです。
やっぱり自分の大切なお金ですから、気になるのはわかります。
ただ、株価に気持ちを左右されていては「長期的な投資」につながりません。
その原因は、つみたてNISAの制度にあります。
「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)は原則60歳まで引き出しができない」のに対し、「つみたてNISAはいつでも引き出し可能」だからです。
そのこともあり、自分に不利になったときに売却して切り上げて(=損切りして)しまいがちなのです。
つみたてNISAをうまくいかせるためには、(理想をいえば)投資していることを忘れるくらいがちょうどいいのかもしれません。
しかし、自分の経験からしても正直なところそれは難しいことなのはわかります(私はガッツリ毎日見ていました)。
ですので、株価が下がったときには、次の呪文を唱えて耐えしのぎましょう。
間違っても株価下落を原因に解約することのないようにしましょう。
高くジャンプするときは、いったんヒザを曲げてから跳びあがりますよね。
それと同じように、いったん下がらないと将来の着実なリターンは狙えないので、株価下落を「成長痛」くらいに捉えていきましょう。
対応策
株価下落があるたびに解約していては、「時間で稼ぐ、長期的な運用方法が大事だ」ということに反します。
とにかく呪文を唱えて、自己暗示をかけて、株価が元に戻るまで耐え抜きましょう。
乗り換えをしてしまう
つみたてNISAは、いわば「投資商品を入れる箱」のようなものです。
金額さえ範囲内であれば、投資商品の数は自由です。
だからこそ、気になったものをいくつか入れている人もいます。
実際、私も3つのファンドに投資をしています(詳しくは→【実録】つみたてNISAのブログ 開始から約1年ー利益・実績)。
そういった背景を知ってか知らずか、新しい投資商品は毎年次々と生み出されてきます。
私は「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」に積み立てていますが、約1年後に、より手数料が安い「eMAXIS slim全世界株式」が出されました。
心惹かれる部分ももちろんありますが、今のところ乗り換えていません。
それは「頻繁に乗り換えをしない方がよい」と考えているからです。
なぜ乗り換えを頻繁にしない方がよいのか
これは「継続期間」に関係があります。
下に3つのファンドを乗り換えていった場合を図に表しました。
全体の積み立て期間は3年間ですが、それぞれのファンドで考えると積み立て期間は1年間になってしまいます。
つまり、つみたてNISAは15年間やったけど、個別にファンドごとに見たときには「それぞれ2~3年だった」ということが起こりえるわけです。
これだと「時間で稼ぐ、長期的な運用方法が大事だ」ということに反します。
結果的に「時間のメリットを最大限に享受できず」に損をする可能性が上がるのです。
対応策
この対応策としては「乗り換えない」ことが挙げられます。
ただ、Aファンドを信じて積み立てていたけれども、目の前にとても魅力的なBファンドが出てきても「乗り換えないことが正解」なのでしょうか。
これは正直なところわかりません。
しかし、「0か100か」で分けるのではなく、第3の選択肢もあることは視野に入れておいて損はないでしょう。
もともとのAファンドをいきなり売却するのではなく、
- Aファンドの積立金額を減らす(その分をBファンドへ)
- 積み立てを止める(売却せずに保有し続ける)
という選択肢もあるということです。
最後の脱出の仕方を間違えてしまう
つみたてNISAでも何でも「最終的なリターンは売却時の株価(基準価額)次第」ということを知っておきましょう。
つまり、20年間着実に積み立てていようとも、株価が大暴落しているときに売却すれば最悪マイナスになる可能性もあるのです。
結局は、取得単価との関係 (購入時の金額と売却時の金額) で決まるのです。
では、将来的に株価が暴落していたら、為す術はないのでしょうか。
対応策
答えは簡単です。
売らなければいいのです。
保有し続けましょう。
「そんな適当な…」と思われるかもしれませんが、これには根拠があります。
過去を振り返ってみれば、幾度となく起こった株価暴落も「(米国株式であれば)約5年で元に戻っている」という実績があるのです。
(引用:my INDEX わたしのインデックス)
つまり、
- できるだけ早期に始めて(時間を味方につける)
- できるだけ長く生きる(株価が上昇するまで耐える)
がポイントになるでしょう。
まとめ:つみたてNISAで損をする可能性が高い3つの行動を回避すべし!
ここまで、つみたてNISAで損をする3つのストーリーとその対応策について確認してきました。
わざわざ損をする方法をとらなければ、つみたてNISA(積立投資)は多くの初心者にとって着実に資産を増やすことができる強い味方になります。
損をしないためのポイントは「時間で稼ぐ、長期的な運用方法」に反しないことです。
詳しくはこちら → SBI証券
そのために今回はあえて「損をするかもしれない行動」について確認してきました。
誰かのお金に困らない未来への、何かの助けになっていれば幸いです。