クレジットカード会社から送られてくる「無料保険(フリーケアプログラム)」のからくり

家計学

クレジットカードを持っていれば、あなたもクレジットカード会社から送られてくる、「無料保険のご案内」を一度は受け取ったことがあるのではないでしょうか。

 

「無料なら保険に加入してもいいかな」と感じる人もいるかもしれませんし、逆に、無料で入れることに「一種の怪しさ」を感じる人もいるかもしれません。

 

私はクレジットカードを2桁枚保有していた時期がありましたので、こういった封筒を一般の人より多く受け取ってきました。

 

今回は、実際にこういった「無料保険」に加入した経験も活かし、「クレジットカード会社から案内される無料保険」とは何かをまとめていきます。

 

この記事を読めば、クレジットカード会社から案内される「無料保険」について理解を深めることができ、加入すべきかどうかを判断しやすくなります。また、他の人の記事では誰も触れていなかった※「無料保険」の本当の?からくりがわかるようになります(私の個人的な調査による)。

 

クレジットカード会社から送られてくる「無料保険(フリーケアプログラム)」とは?

この「無料保険」は、「クレジットカード会社名+フリーケアプログラム」という名前であることが多いようです。

 

種類としては

  • 入院保険
  • 交通事故傷害保険

などがありますが、内容的にはほぼ同じだと捉えてもらってOKです。

 

クレジットカード会社から案内をされているが、怪しい保険ではない

まず、伝えたいことは、「この保険はれっきとした保険会社が引き受けており怪しいものではない」ということ。

なぜ言い切れるかというと、引受保険会社は、「チューリッヒ保険会社」であることがほとんどだからです。

 

おそらく、あなたも「チューリッヒ」の名前を聞いたことや、CMを見たことくらいはあるのではないでしょうか。

 

補償内容例(楽天カード フリーケア・プログラムの場合)

では、この「無料保険(フリーケアプログラム)」の補償内容を見ていきます。

  • 交通事故などで
  • 5日以上入院した場合

入院一時金として50,000円を受け取ることができる。

そして、3年間は保険料が無料(保険料はクレジットカード会社が負担)。

 

「保険料が無料」で「50,000円」が受け取れる、というのはなかなかのパワーワードと感じる人もいると思います。

 

実際、このクレジットカード会社からの無料保険(フリーケアプログラム)は加入した方がよいのでしょうか。

 

クレジットカード会社からの「無料保険(フリーケアプログラム)」加入は少し待って!冷静に判断しよう!

無料で補償を得られるのであれば、「加入しないのは損」と感じる人もいるかもしれません。

 

ただ、個人的には「すぐに申し込むのではなく、一旦冷静になって」と伝えたい内容ではあります。

 

正直な話、勧めたいものではありません。

その理由をこれからお伝えしていきます。

 

補償は受け取れるの?

もちろん、「その条件を満たせば」もらえます。

 

その条件とは「5日以上の入院」でした。

これが「起きやすい出来事なのか」を考えてみましょう。

 

まず、あなた自身、過去に交通事故で5日以上入院したことはありましたか。

あなたの周りでそのような人を知っていますか。

 

ポイントは「通院」ではなく「入院」という点です。

結論からいうと、交通事故にあうことは確率的には低く、さらに事故が原因で入院するということは、さらに低い確率になります。

 

次に、「感覚的に」ではなく「統計データ的に」みていきます。

 

統計データ的には?

一番新しいデータとしては「厚生労働省「平成29年患者調査」があります。

交通事故自体の統計はないため、交通事故と一番関係が深そうな「骨折」をみると、年間で約19,6万人の患者がいたことがわかります。

 

そのうち、「通院患者」は9,86万人で、「入院患者」は9,74万人。

つまり、骨折で入院する確率は約50%といえます。

 

この当時の日本の人口は約1億2680万人ですので、約0.08%の確率で「骨折→入院」となっていることがわかります。

つまり、確率的には0.1%未満ということです。

 

つまり、1000人に1人未満。

学校で例えると40人クラスだと、25クラス(だいたい小学校の6学年)で1人未満です。

 

これをどう捉えるかは個人の感覚に委ねられることですが、数値的には「起きにくい事象」の範囲に含まれそうです。

 

それでも、無料ならいいのでは?

その昔、私は何度かこの「クレジットカード会社からの無料保険」に加入したことがあります。

 

しかし、その補償を受け取ったことはありません。

理由としては、ここ20年間、交通事故に遭ってもいませんし、ケガにも入院にも至っていないからです。

 

そして、ここがポイントですが、私はこの「無料保険(フリーケアプログラム)にいつの期間、加入していたのか」を覚えていません。

 

そうです。

無料ゆえ、加入している自覚がないのです。

もし仮に、交通事故で入院となっていたとしても、「加入していること自体を忘れていて請求していなかった」可能性大です。

 

まとめ:無料だから加入するのではなく、きちんと補償内容を検討してから保険を選んだ方がいい

ここで一旦まとめます。

結論としては、クレジットカード会社からの「無料保険(フリーケアプログラム)」に加入するメリットはほぼない、といえます。

 

結局、

  • 「無料だから」と加入しても、使う可能性は非常に低い
  • その可能性に当たった場合、50,000円は金額的に少なすぎる

この2点に集約されるかと思います。

 

ケガや入院したときのことを本当に考えるのであれば、「無料保険(フリーケアプログラム)だから加入する」というのではなく、幅広く保険を見渡して検討することをお勧めします。

 

そのうえで、「無料保険(フリーケアプログラム)」に加入するかどうかは個人判断でお願いします。

 

なぜクレジットカード会社から「無料の保険(フリーケアプログラム)」が送られてくるのか?

(引用: チューリッヒ保険会社「フリーケアプログラム」 )

なぜ、クレジットカード会社から無料保険(フリーケアプログラム)の案内が届くのでしょうか。

 

クレジットカード会社側から見た場合

「あなたにだけ届けていますよ」と、特別待遇をしていることを、わかりやすいメッセージとして送ることができます。

それによって、あなたが〇〇クレジットカード会社に好感を持てば、そのクレジットカードを解約する可能性は下がります

 

これが、クレジットカード会社側から見たメリットです。

 

実際に、案内の文面には

  • 新しい優待サービス
  • 限られた会員様だけが対象となる優待サービス
  • 期間限定ご優待

といった「特別待遇」を前面に出した文字が踊っています

 

また、「追加有償プラン※1」に加入してもらえた場合、保険料はクレジットカード払いとなり、クレジットカード利用実績を積むことができるのです。

※1:「追加保障プラン」とは、補償内容を充実させた有料プランのことです

 

保険会社側から見た場合

保険会社側からすると「新規顧客開拓ができること」がメリットです。

  • 自助努力なしで顧客情報(リスト)を得られる
  • 無料プランに加入した場合(クレジットカード会社から保険料が入る)
  • 追加有償プランに加入した場合(顧客から保険料が入る)

 

知らない人もいるかもしれませんが、保険会社は顧客獲得のためには莫大なコスト(広告費など)をかけています。

それが、労せずに達せられるのであれば、保険会社側としてはかなりのメリットなのです。

 

ここまでは、多くの同様の内容のブログ記事で書かれている内容です。

 

誰も触れていない本当の「からくり」について

※ここからは私個人の推測です。

(多くの人が書いている内容では)「保険会社側のメリットの方が多すぎる」ことに気づきます。

 

要は、「ギブ&テイク」のバランスが取れていないのです。

ここに本当の「からくり」が隠されているのです(と私は思っています)。

 

そう考えていくと、この「無料保険のDM郵送料は保険会社側が支払っていると考えるのが自然ではないでしょうか。

 

もっと言うならば、郵送料や印刷代だけでなく、「+αの金額を保険会社側がクレジットカード会社に支払っていると私は考えているのです。

 

そうすると、ようやく「ギブ&テイク」のバランスがとれてくるのです。

 

【クレジットカード会社】

  • 顧客情報を共有することでお金が入る
  • DMを郵送するコスト(デメリット)はゼロ
  • 無料プラン加入→少額負担はあるが、カード解約未然防止になる
  • 有料プラン加入→クレジットカード決済実績を積むことができる

 

【保険会社】

  • 保険会社は少ない金額で顧客情報を得られる
  • ローコストで宣伝活動ができる
  • 無料プラン加入→カード会社から保険料が入る
  • 有料プラン加入→顧客から保険料が入る

 

こういった「からくり」が見えてきませんか。

 

そうです。

チューリッヒ保険会社の図にもあった通り、クレジットカード会社と保険会社はビジネスパートナーとして、力を合わせてあなたのもとにやってきているのです。

 

誰かのお金で損をしないためのお役に立てていれば幸いです。

 

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