病気になったときの支出から見る、その医療保険が不要かもという理由

医療保険学

皆さんは民間の医療保険に入っていますか。

月々いくらくらい掛け金を支払っていますか。

 

私は家族ができた30歳のときに初めて民間医療保険を契約しました。

そして、そこから何も疑わずに毎月保険料を納めていました。

 

「今もっている知識」を30歳のときに持てていれば、今見ている景色が変わっていたかもしれません。

私は、38歳のときに病気(がん)が発覚し、そこから抗がん剤治療も行いました。

 

そのような経験をした私だからこそ、民間医療保険についてリアルな話ができるかもしれません。

 

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結論:公的医療保険制度でカバーできる範囲は意外と広い

実は、公的医療保険(国民皆保険)制度がカバーできる範囲は意外と広く、民間医療保険がなくてもあまり困らないようになっています。

 

外国の人が「日本では国民全員が公的医療保険に加入できること」に驚いた、という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。

日本にしか住んでいると「当たり前」と感じるこの公的医療保険制度は、諸外国と比べてもとても手厚い社会保障制度なのです。

 

ただ、公的医療保険(国民皆保険)制度をそれなりに詳しく知っている人は、意外と少ないかもしれません。

多くの人にとっては、「病院にかかったら3割負担」くらいの知識しかないのではないでしょうか。

 

ですので、今回正しい知識を手に入れて「将来の万が一の時のために正しい判断ができる」ようになってもらいたいと思います。

 

公的医療保険制度(健康保険)

まずは、あなたがサラリーマンなのか、公務員なのか自営業なのかによって「社会保険」や「国民健康保険」など呼び名は変わります。

 

しかし、共通しているのは、(いわゆる現役世代において)医療費の「窓口での自己負担割合は3割である」ということです。

 

現役世代の医療費:窓口での自己負担割合は3割

 

つまり、「治療にかかった費用のうち3割だけ払えばよい」ということになります。

 

「自己負担割合が3割」の世界

仮に、病気になり入院して、治療費が100万円かかった場合を考えます。

自己負担割合が3割ということは、「窓口では100万円は払う必要がなく、30万円の支払いでよい」ということを表しています。

 

ただ、逆に見るならば「30万円支払わなければならない」ともいえます。

そう考えると、「自己負担金額はなかなか大きいじゃないか」と思う人もいるかもしれません。

 

しかし、「高額療養費制度」という名前の制度があります。

 

この制度を簡単に説明すると以下の通りになります。

治療費などが「高額」になった場合は支払金額が3割負担よりも限定され、その「限定金額」を超える分は申請すると後日戻ってくるという制度

 

最終的な支払金額のイメージは以下の通りです(年収約370~約770万円世帯の場合)。

<最終的な支払い金額> 80,100+(医療費-267,000)×1%
窓口で一旦支払ったあと、申請することで、この金額を超える分が払い戻されるのです。

大体の医療保険サイトではここまでの説明はされています。

 

しかし、実際に入院治療をした私はさらに「その先」のことも知ることになりました。

治療費がもさらに高額になった場合

もし治療費が100万円とかではなく、さらに高額になったときにどうなるかを考えてみます。

 

仮に、治療費が1,000万円かかった場合を考えます。

 

自己負担割合が3割なので、「治療費が1,000万円かかった」→「窓口で300万円払わなければならない」ということになります。

もちろん、申請すれば、後日戻ってくる金額ではあるのですが。

 

さすがにここまでになると、「窓口で一旦払う金額としては高すぎる」という人も出てくるかもしれません。

 

そうすると、「やっぱり万が一に備えて、民間の医療保険が必要じゃないか」という人も出てきます。

 

ただ、ちょっと待ってください!

 

実は、ここにもさらに制度が設けられているのです。

 

「限度額適用認定証」とは

その名を「限度額適用認定証」といいます。

 

これを簡単に説明すると以下の通りになります。

「限度額適用認定証」を提示することで「限度額以上は窓口で払わなくていい」というもの

 

大体、「一旦支払う→申請すると返還される」のであれば、「最初から支払金額を減額してくれ」と考えるのは自然かもしれません。

 

この「限度額適用認定証」により、窓口では『80,100+(医療費-267,000)×1%』の金額しか払わなくてよくなります

 

ざっくりいうと最大で約9万円だけ用意すればよくなるのです。

 

先の例でいうと「治療費が1,000万円かかったとしても、窓口での支払いは約9万円で済む」いうことです。

 

ちなみにこの「限度額適用認定証」は加入している公的医療保険の保険者(組合など)に請求すれば簡単に手に入れることができます

 

入院するときに病院側からも、「限度額適用認定証」を準備して入院するように、と言われます。

むしろ積極的に教えてくれるようなレベルのものなのです。

 

入院したり、家族の入院を経験したりすると自然と知ることになる制度なのですが、知らない人が多いのが現実です。

高額医療費がかかるような病気になる確率は低い」ということの証明でもあります。

 

これが、私が「民間医療保険を掛けすぎではないか」と疑問を感じている理由です。

 

※注意:「限度額」は、ひと月単位である(つまり、2か月にわたり入院した場合は、それぞれの月で「限度額」が計算されます)。

 

まとめ

今回は公的医療保険(国民皆保険)制度について確認してきました。

 

実は、民間医療保険に頼らなくても、「すでに素晴らしい保険制度に加入している」という事実は理解してもらえたのではないでしょうか。

 

もちろん、公的医療保険制度にすべてを頼ることはできないかもしれません。

例えば「死亡保障」などは、今回の公的医療保険制度ではカバーできない部分だと思われます。

 

全てを知ったたうえで「民間の医療保険をどうするか・どのくらい掛けるのか」ということを考えていけばいいと考えています。

また、その医療保険料を払うことで失っているものについても知っておいてほしいと思います。

 

誰かの「お金で後悔しない人生」のお役に立てていれば幸いです。